長期間の使用により、くすみや汚れ、腐食をしていたカムカバーをバフ研磨をしました。 腐食が見た目程ひどくなかったので今回はブラストやバレルをせずにバフ研磨のみで仕上げました。ブラストとバレルを省くことで結果的に、ローコストで仕上げる事ができました。

腐食、汚れているカムカバー

長期間の使用により、表面には酸化によるくすみや腐食が広がっています。
全体的に素材の質感を大きく損なっている状態です。
まずは現在の状態を正確に把握し素材の厚みや形状を確認した上で最適な工程を検討していきます。
通常であれば、ブラストやバレル研磨と工程を踏むケースもありますが、今回の素材は深い打痕や大きな欠損がない、腐食が表面層に留まっていると判断できたため、バフ研磨をする選択をしました。
再生は、現状を正しく見極めることから始まります。
研磨後のGS400カムカバー

バフ研磨を行い、表面の腐食やくすみ、微細な擦り傷を整えました。研磨前は酸化による曇りや反射の鈍さが見られましたが、バフ研磨により表面のでこぼこがならされ、光を素直に返す状態へと回復しています。天面は、鏡面としての反射がはっきり出るレベルまで整い、周囲の映り込みが確認できるほど均一な光沢が出ています。これは単に強く磨くのではなく、表面状態を見極めながら、適切な圧・バフ材・研磨剤のバランスで仕上げているためです。
また、穴周辺についても、形状を崩さないよう注意しながら研磨を行い、エッジを丸めすぎず、必要な面は残したまま質感を揃えています。機能部に影響が出ないよう、寸法や形状の維持を優先しつつ、見た目の美しさも両立させた仕上げです。側面は過度に削らず、全体のトーンを揃えることで、「一部だけが光って見える」状態を避け、部品としての一体感が出るよう整えました。
今回は、素材の状態を確認した結果、工程を絞り込み、バフ研磨による最終仕上げを選択しています。すべての部品を同じ工程で処理するのではなく、素材ごとの状態に合わせて“必要な工程だけ”を選び、最短で最適な再生を行うことがエイティの考え方です。